【本の紹介】
アジアを代表する知識人として知られるスラック・シワラック氏の代表的な著書『The Wisdom of Sustainability』の翻訳書。「開発」という概念をあげ、シューマッハーの仏教経済学やブータンのGNHを紹介しながら、これまで西洋諸国がタイをはじめアジア諸国に強いてきたGDPで成果をはかる開発(かいはつ)ではなく、仏教的視点を取り入れた持続可能な開発(かいほつ)を選び取っていくべきだと論じていく。 グローバル化の負の遺産ともいえる、つながりを壊していくような近代型の開発ではなく、地域の人々の幸せを増やしていくような開発(かいほつ)をこそ、私たちが目指すべきだと感じられる1冊。
はるかな過去と未来を見通す賢者、
スラックの仏教経済学が今、私たちには必要です。
―― ヘレナ・ノーバーグ=ホッジ
スラック・シワラックと私は同じ信念で結ばれています。それは、人類が抱えている問題を解決するなら、経済的・技術的な発展と人間の内なるスピリチュアルな成長とが切り離されてはならない、という信念です。
―― ダライ・ラマ
【もくじ】
序章 サムドン・リンポチェ(チベット亡命政府首相)
一章 天からのメッセージ
二章 非暴力平和の文化を創る
三章 草の根からの発展と開発
四章 教育を再想像する
五章 高潔な政治とGNH
六章 安心と安全を再定義する
七章 世界変革とエンゲージド・ブディズム
八章 平和は安らかな呼吸から
著者紹介
著者からのメッセージ 「3.11後を生きる日本のみなさんへ」
特別寄稿 中村尚司「わが友スラック―その思想と行動」
訳者あとがき 辻信一「幸せ、開発、エンゲージド・ブディズム」
しあわせの開発学 (著)スラック・シワラック
<発行>
2011年7月11日
<頁数>
176
<ISBN:Cコード>
978-4-9901663-9-7:C0036
<翻訳>
辻 信一、宇野真介
<装丁・デザイン>
上野宗則、上野優香